Zatoichi 6/13

いいおんな だよな
しってるか？
しらねえよ
赤い(aka-i)ほうが いいな

おやっさん お酒(o-sake)ちょうだい
へい
おせいちゃん
ここのおやっさんに 今夜(konya)の仕事(shigoto)頼んで(tano-nde)みようか
おやっさん
へい
この町(machi)に いいお座敷(zashiki)ないかね？
あたしたち暇(hima)でしょうがないんだよ
どっか景気(keiki)が いいとこないのかい？
そりゃあ 扇屋(OUGIYA)が いちばんだろう
なんたって銀蔵(GINZOU)っていうのがついてて
他(hoka)の店みんなのっとっちゃうんだからよ
じゃあその扇屋っていうのを紹介(syoukai)してもらえないかい？

おやじおめえ行ってやれよ
いい女がいるって
じいさん　悪い(waru-i)けど扇屋さんまでちょっと行ってくんねえか？
お前がいけよばかやろう
いつも爺さんばっか使いやがって
はやくいけ

風車(kazaguruma)ごらんいただきます
倒し(tao-shi)ます
だんな様　またや の 親父(oyaji)が来て
いい女がふたり座敷を探し(saga-shi)ているから
よかったら呼んでやってもらえねえかと言ってますが

おう、呼べ呼べ　おい　お前たちはどっかいけ
境さま(SAKAI-sama)　いまいい女がきますから

　ちょうはんこまそろいました
　勝負(syoubu)

ごさんのちょう
よっしゃあ

扇屋
へい
いつまでこまをまわしておるのだ
踊り(odo-ri)だ　踊らせろ
へいわかりました
おい　こら　いつまでこまをまわしてるんだ
もういらない　どっかいけ

おんな　踊りだ
おどれ　はやく

はん！
　ちょうはんこまそろいました
　よいちのはん

按摩さん　つぎは
全部(zenbu) はっちゃおうか

　つぼ
　よござんすね？
　よござんすか？
おい
さいころの音(oto)変ったな
何言ってやがるんだい！

先生(sensei)
按摩の野郎(yarou)が　賭場(toba)で暴れて(aba-rete)るんすよ
で　親分(oyabun)がお呼びです
按摩？
お願いします

大丈夫(daijoubu)かい？
足元(ashimoto)悪い(waru-i)から気をつけなよ？
あ　いてえ！　そこ　そこ　気をつけな
何見てんだおまえは
按摩さん
ちょっと待っててくれ
様子(yousu)をみてくるから

またやが 紹介した 扇屋って ろくなもんじゃないよ
この子 連れて行こう(tu-rete i-kou)としたからさ
ばちで ぶん殴って(bun nagu-tte) 出てきてやったよ
こっちもよ　この按摩さんが 銀蔵の賭場で チンピラみんな あっという間に ぶった切っちまったんだよ
いやあ　すげえ
あんた　一体なにもんだ？

しかし　ここもいずれ見つかっちまうな
あばさんとこ逃げるか
逃げるって　町は 銀蔵一家の連中が 探し回ってるのに どうやって？
それもそうだな

そうだ　姐さん おしろい あるかい？
あるよ
按摩さん　ちょっと こっち きなよ
へい　
ああ　動く(ugo-ku)な 動くな
なんすか？
目かくから
目描くって？