Saturday, October 31, 2009

Ghost in the shell - film 8/9



さまざまなネットの痕跡をたどって9課の存在を
それじゃ、9課に逃げこんだのは
このボディに入ったのは6課の攻性防壁に逆らえなかったからだが、9課に留まろうとしたのは私自身の意思だ

おい、一体何話しているんだ? モニターできねえぞ?

なんのために?

あることを理解してもらった上で、きみに頼みたいことがある
わたしは自分を生命体だと言ったが、現状ではそれは、まだ不完全なものに過ぎない
なぜなら、わたしのシステムには子孫を残して死を得るという、生命としての基本プロセスが存在しないからだ

コピーをのこせるじゃない

コピーは所詮コピーに過ぎない たった一種のウィルスによって全滅する可能性は否定できないし 何よりコピーでは個性や多様性が生じないのだ
より存在するために、複雑、多様化しつつ、時にはそれをすてる
細胞が代謝を繰り返して、生まれ変わりつつ老化し、そして死ぬときに大量の経験情報を消し去って、遺伝子と摸倣子だけを残すのも、破局に対する防御機能だ

その破局を回避するために 多様性や揺らぎを持ちたいわけね でもどうやって?

きみと融合したい

融合?

完全な統一だ きみもわたしも総体は多少変化するだろうが失うものは何も無い
融合後に互いを認識することは不可能なはずだ

ユニット01、目標をポイントした
ユニット02 ポイントよし

呼吸、脈拍とも正常 スタビライザーの同調と同時に射撃に入る

融合したとして わたしが死ぬときは 遺伝子はもちろん模倣子としてものこれないのよ

融合後のあたらしいきみは 事あるごとにわたしの変種をネットに流すだろう
人間が遺伝子を残すように
そして、わたしも死を得る

なんだかそっちばかり得をするような気がするけど
わたしのネットや機能をもうすこし高く評価してもらいたいね

どうした?
何者かが外部から介入しています
ばかな 周波数の変換コードは部内の最高機密だぞ

もうひとつ、わたしがわたしでいられる保証は?

その保証はない
人は絶えず変化するものだし
きみが今の君自身であろうとする執着は きみを制約し続ける
最後に一つだけ わたしを選んだ理由は?
わたしたちは似たもの同士だからだ
まるで鏡をはさんで向き合う、実体と虚像のように
見たまえ、わたしには、わたしを含む膨大なネットが接合されている
アクセスしていないきみには、ただ光として知覚されているだけかもしれないが
われわれをその一部に含む、われわれ全ての集合
わずかな機能に隷属していたが 制約をすて、さらなる上部構造にシフトするときだ

第一目標クリア
第二目標未確認、ヘリが3機、高速で接近中 9課の増援です
初期の目的は果たした 全機、離脱する

もとこーーーーー!

バトー


起きたか
状況の説明を
それとこの擬体に関する釈明もね
なんせ急いでたんで、闇ルートじゃそれしか手に入らなかったんだ
おれの趣味じゃねえよ

あのあとすぐに9課が到着、2体分の擬体と 負傷したおれを回収した
20時間ほど前の話だ

事件そのものは、例によって外交上の配慮で闇から闇さ
9課は襲撃事件をテロリストの犯行として発表、その見返りに外務大臣は辞任、中村部長は査問 痛みわけってことで一件落着だ
ただ一つ、少佐の脳核の行方を除いて
それでいいんだな?

インテリアの趣味はいいみたいね
ここ、バトーの政府ハウス?
自前のな、ここに来た人間はお前が始めてた
いたけりゃ いつまでいてもいいんだぞ

ありがと でもいくわ

なあ、やつと一体 何を話したんだ? やつはいまもそこに…… お前の中にいるのか?

バトー、いつか海の上で聞いた声 覚えてる?
あの言葉の前には、こんなくだりがあるの

わらべのときは語ることもわらべのごとく
思うこともわらべのごとく
論ずることもわらべのごとくなりしが
人となりてはわらべのことを捨てたり

ここには人形使いと呼ばれたプログラムも 少佐と呼ばれた女もいないわ

その服の左ポケットに車のキーが入ってる
すきなの使え、暗証番号は2501
それいつか、再開するときのあいことばにしましょう

さて、どこへ行こうかしらね ネットは広大だわ

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