Wednesday, November 4, 2009

Paprika 7/9



えいがに おくわしかった ですね
まるで つくってた ことが おありのような

つくってたのさ じしゅせいさくの 8ミリ でね こどもの おあそびだよ

こうこうせいくらい?

17のころ……

たわいのない けいじもんでね
かつて しんゆうだったふたりの おとこが はんにんと けいじにわかれて おいかけっこする
えんえんと はしるだけのえいがで そのかんに ふたりのかいそうが はいるんだ

なかなか じっけんてき で いらっしゃる

あいつ どうして いままで あいつのこと
あいつには いつも いっぽさきに いかれた
あたまが よくておんなにも もてた
おれはとても おいつけなかった
くやしいと おもわないことが くやしかったくらいだ
いいやつなんだあいつ
いっしょに えいがのみちに すすもう なんてさ
けど おれは あきらめたんだ じしんが なかった
つくりかけのえいがも あいつにおしつけた

そのごゆうじんは?

しんだ
せっかく えいがのがっこうに はいったのに
びょうき だったんだ
しらせてくれなかったんだ おれに
おれはあいつを うらぎっちまったから
あいぼう だったのに
おれはあいつの かたわれだったのに
あいつはもうひとりの もうひとりの おれだった

つづきは どうするんだよ

まってくれ

やめて

パプリカ!

なぜこんな こむすめみたいな かっこうをする
ぼくにふさわしいのは ほんとうのきみだ

パプリカー!

やめて おねがいです

しっとまみれの へんたい かんきんおうじさま

すぐに ことばで ひとをあやつろうとするのは よくないくせだ

ちからで ひとを しはいできると おもっているの?

ここでなら

あいしてるんだよ ぼくは
ありのままの きみを

さからうものに ようしゃはふようだ
わたしに かくしごとなど ありえぬ

せんせい かのじょは かのじょだけは

にくよくひとつせいぎょできぬのか

おねがいです かのじょだけは

なぜしたがわぬ わたしのたましいに つかえてこその おまえなのだ

かのじょを あいしてるのに

パプリカ!
だいじょうぶか やはりきみが パプリカだったのか

なにを ちまよっておる わたしに したがうのだ

ちもちわり

たわけめ おんなごときに こころを うごかされおって

きばっかりあせって ちっともゆめにはいれん
こなかわ

しま そのこえはしまか?

こなかわか なんでおまえが ちばくんのゆめに?

なんでおまえがさるに!? どうなってんだい

わけはあとだ はやくにげろ

どこに?

おまえのゆめのなかにだ

ぼくのゆめを じゃまするな

おれのゆめに はいってきて なに いいやがる

おれはな せいぎの みかただ
まて!

トラウマでもくらえ!

つづきは どうするんだよ

つづけるさ こんどは かんせい させてやる

いたい じゃないか

おわった

しょちょう ここは ほんとうのげんじつ?

たぶん ほら ひどく いたかったからね
しかし なぜ こなかわ が きみの ゆめに?

そう パプリカは こなかわさんに たすけられた
りじちょう、おさないくん、ときたくん
ときたくんは?

おさない どうした?
いかん いかん おさない いってはならん
そのからだは わたしのものだ かっては ゆるさん
わたしの すうこうな たましいには その にくたいが ひつようなのだ
ふたつが ひとつに なってこそ かんぜんな すがたなのだ

むなさわぎが します
ときたくん だけでなく、さっきの おさないくん

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